救急病院をも兼ねる当院には、365日24時間いつでも、安全な麻酔管理の下で手術に入れるよう、専門の麻酔科医師による麻酔科が設置されています。
麻酔医は外科の手術は勿論、整形外科、脳外科、泌尿器科、耳鼻科、眼科等の、局部麻酔で済むような簡単な手術以外の全ての手術に立ち会います。そして患者様が手術室に搬入されてから手術が安全に進行した後、確実に麻酔から覚醒するまで、大変神経を使って注意深く全身状態をチェックしています。良い麻酔を提供するだけでなく、麻酔事故は絶対に起こしてはならないからです。
麻酔中は、患者様の呼吸状態を正常に維持するために気道の確保が必須となるのですが、近頃よく話題に上る「筋弛緩薬」を使っての気管内挿管を、できるだけ避け、条件が許す限り喉頭マスクを使って、麻酔中の呼吸管理を行うようにしています。これなら、挿入のさいの循環動態の変化も殆んどなく、安全でしかも術後の喉の痛みも殆んどありません。
とにかく、『安全で無事故』がキーワードです。
当院の「安全な麻酔」については、「患者様への一言メッセージ」に書き込みがありますので、ご一読ください。
<診察方針>
麻酔科と聞くとどんな印象があるでしょうか?
麻酔科は『病院の縁の下の力持ち』というところでしょうか。
他にも放射線科医や病理医なども同じように例えられています。小さな科ですが、10年ほど前に厚生労働省が進めた研修医制度改革のあおりで、産婦人科や小児科とともに麻酔科の人事が停滞して、全国で大学病院から中小規模の病院まで、麻酔科医が原因の“医療崩壊”が起こったこともありました。小さな科でも、無くなれば病院機能がマヒしてしまいます。
私は平成25年4月より、当院の二代目麻酔科部長として赴任しました。『安心で無事故』をキーワードに尽力を尽くす所存です。
<プロフィール>
出身地:京都市
卒業大学:京都府立医科大学 昭和52年卒
略歴:京都府立医科大学麻酔科(研修医・助手・講師)
洛和会音羽病院
国立呉病院
町立大和総合病院
社会保険徳山中央病院
京都第二赤十字病院
資格:日本麻酔科学会専門医
京都府立医科大学臨床教授